ガンと暮らす四人家族
〜私と娘の闘病記〜
子宮頸がん

子宮頸がん1B1期[手術なし]CCRT(放射線治療+抗ガン剤治療) 外照射の実際のスケジュールと治療経過や期間

子宮頸がん 放射線

子宮頸がん[手術なし]CCRT放射線治療・外照射の骨盤内照射スケジュール とは?何日空けて大丈夫?

放射線 妊娠

外照射とは、そのままの意味で、体の外から放射線を当てることである。

私は、根治のために1回1.8グレイを、約7週間かけて28回行った

土日や祝日、病院が休みの日は受けられないが、それ以外は余程の予定が無い限り受けるように言われた。

長期休暇や連休中、4日以上の空白が無いように、放射線科だけ治療できる日を1日は設けているらしい。

放射線科の看護師さん曰く、4日以上空いてしまうと、せっかく小さくなりかけたガン細胞が、また大きくなってしまう可能性があると言っていた。

実際私が予定があると言った日は、結実の手術日ぐらいだ。

放射線治療は、休んでしまうと結局期間が長くなってしまうだけなので、早く終わらせたくて、予定があっても予約時間をずらしたりして通った。

後半2回程、当日病院から電話が入り、機械の故障で受けられない事があったけど…
(病院に着いてから電話に気づくこともあった)

実際のスケジュールをカレンダーに入れたものがこちら。

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ピンクの所は長女・結実の予定で、黒字が私の予定になる。

治療期間は約1ヶ月半、入院する人が多いのも頷ける。

健康な状態でも大変なスケジュールを、放射線や抗ガン剤でどんどんダメージを受ける中こなしていかなければならない。

私の場合、結実の入院の他に、次女がまだ約4ヶ月だったので、夫の両親がいなければ絶対にできなかった。

病院まで車で片道30分、治療の間は子供をみられない、もちろん子供は治療室に入ることもできない。

毎朝、夫の両親が家まで迎えに来てくれて、治療中は次女をみててくれたので実現できたことだった。

子宮頸がん1B1期・放射線科の内診

これといって、婦人科と大きな違いはないのだけど…

これから受ける人のために書いておきたかったので項目にした。

放射線科の先生の内診は、腔内照射(ラルス)の時もそうだが、門からも指を入れて腫瘍を確認する。

1回目そんなに痛みは感じなかったが、結構グリグリと動かされるのでビックリする。

頻度は週に1回程度。
後半になってくると、肛門?直腸?が荒れているため、指を入れられるだけで痛い

腫瘍を触ろうと動かされるのも痛くなり、内診の度に出血した

ナプキン必須…。

子宮頸がん1B1期・放射線治療(外照射)の流れ

日本では、子宮頸がん1B1期の標準治療はまだまだ手術だ

私の病期である1B1期は、円錐切除も子宮摘出もしていないのであくまで推定になるが、

今後子宮頸がんの1期2期でも、手術だけでなくCCRTも選択できるようになればいいなと思う。

手術と違い、転移がなくても放射線は卵巣にも当たってしまうので、早期閉経によるホルモンバランスの影響はあるが、手術で起こるリンパ浮腫などは起こらない

まだ治療が終了して1年も経っていないため、今後再発するかどうか不安だが、手術もCCRTも治療成績は変わらないらしい。

迷っている人の参考になればいいな。

CCRT(放射線外照射)治療計画

癌 闘病記 放射線

まず治療の前に、どこに放射線を当てるか、細かく設計図のようなを作らなければならないらしく、初回は40分程かかると言われた。

実際に放射線治療を受けるための広い部屋に入る。

隅にパーテーションが置いてあり、そこで服を脱ぐように言われた

私は腹部(骨盤内)へ照射するため、下半身は下着だけの状態で、腰の高さ位の細いベッドに仰向けになる。

放射線技師の男性2人が私の左右に立ち、下半身が隠れるように二つ折りのタオルケットをかけてくれた。

そして下着を足の付け根辺りまで下げられる。

まず言われたのが、膝を立ててお尻を浮かせて下ろすこと。

それから膝を伸ばし、ブーツのような足用のマットに足を乗せ、

天井からの赤いレーザーの光を頼りに、細かく体の位置を変えてくれる。

私はかなり肥満で、これが結実の手術や入院が重なった他に、子宮頸がんの手術を選択しなかった理由(合併症のリスクが上がるらしい)でもあるのだが、男性でも私の体を移動させるのは大変そうだったので、少しお尻を浮かせたら、

「こちらで動かすので、動かないで下さい。」

と言われてしまった。

なので、そのまま動かず、放射線技師の方が足を持ったり、腰を持ったり、お尻の肉をずらし?たりして、体の位置を調整してくれた

その後、マッキーのような油性ペン?で、お腹に線を書かれる。

初めての経験だな…

こんなに明るい部屋で、男性2人に囲まれて、下半身はパンツがズレた状態、贅肉を細かく動かされ、まさかの落書き…(落書きじゃないけど)

一瞬何をしているのか?わからなくなる。

いや、これは治療だ。仕方ない…

ただ時間が過ぎるのを待つ。

両脇腹や中心に、縦横と線を引かれ、

「これだけでは消えてしまうので、目印に消えにくいシールを貼りますね。

水をつけて貼るので、少しヒヤッとしますよ。」

そう言われてシールまで貼られた。

それから、放射線技師の方が隣の部屋へ移動し、寝転んだ頭の後ろにあった大きな機械が動き出した。

ガチャッ…ガチャッ…

大きな音をたてて、私のお腹周りをゆっくり一周する。

これでCT撮影をして、どこに放射線を当てるか計画を立てるようだ。

その最中、ちょっと鼻が痒くなり、上半身だから大丈夫か、と体が動かないように気を付けて掻いてみた。

帰り際、看護師さんに、治療中はたとえ上半身でも動かさない事と、絶対にお風呂で今日書いたマークを擦らないように!と念押しをされる。

と言われても、次女を風呂に入れる時に、抱っこして体が触れてしまうと薄くなり、週末になるとよく

「2日空くので消えないように気をつけてくださいね!でも自分では絶対書き足さないで下さい、照射位置がズレるので!」

と言われていた。

CCRT放射線治療(骨盤内照射)開始

子宮頸がん 1B1期

位置決めの時と同じ部屋で、同じように下半身だけ服を脱いで下着になる。
(あまり長すぎるワンピースだと、腰の辺りにたくし上げた時、いつもと腰の位置が変わってしまうためか、良くないようだった)

そしてベッドへ仰向けになり、膝を立てお尻を上げ下ろし、膝を伸ばして足用マットに足を乗せる。

今度は書いた線やマークを、2人の放射線技師さんで赤いレーザーの光に合わせていく。

ほんの少しだけ腰をずらしてみたり、お腹の横肉を引き出したり、かなり細かく慎重に合わせてくれる。

その間、一応タオルケットは掛けてくれているが、下着もタオルケットも、下半身の毛が見えるぐらいに下げなければならない。

放射線技師の方が部屋から出ると、ほんの数分、頭の後ろの機械が伸びてきて、私の腹部の周りを左横・上・右横・下…とガチャガチャ移動して終了。

初めて放射線治療をした時、当たっているであろう場所が少しピリピリするように感じた。

放射線が当たるとピリピリするのか…

と思ったが、看護師さんや先生に、

「基本的には、何も感じないはずです。」

と言われ、確かにそれ以降は、ピリピリした感覚も無くなった。考えすぎたのかな…

そして、この治療を進めると、卵巣と子宮に放射線が当たることで、もう妊娠することはなくなる
(妊よう性が失われる)

例えば卵巣ではこうらしい。

”卵巣は放射線に対して非常に脆弱です。 2 Gy以下の放射線でも未熟な卵母細胞の半分が破壊されると推定され、25〜50 Gyで若年女性の3分の1および40歳以上のほとんどすべての女性で早発閉経となり不妊となります

(引用元)日本がん・生殖医療学会

私が外照射で当てる放射線量は50.4グレイ
腔内照射(ラルス)を入れれば68グレイを超える。
もう妊娠は望めない

夫は第一子から男の子希望だった。
同じ趣味を共有したかったようで、私もその希望に応えたかった。
結果は2人とも女の子。
不満があったわけではないし、3人目を作るつもりもなかった。

だけど…

人間って不思議だ。
これでもう妊娠できなくなる、と思うと涙が溢れた。
これで本当に、夫の夢を叶えてあげられなくなるんだな、と思った

今すぐ治療台を降り、逃げてしまいたい気分だった。

失うとわかると、こんなにも惜しくなるものか…

そして放射線治療を5回程終えると…

とうとう治療の影響、副作用に悩まされることになる。

事前説明での副作用

事前の説明で聞いていたのは、

放射線治療の際、正常組織も影響を受けるため、全身倦怠 ・食欲不振・眠気・皮膚炎・下痢・頻尿などが起こることがあり、症状の程度によっては、治療の休止・中止もありうる。

治療後、数ヶ月から数年を中心に将来にわたって、放射線による後遺障害を起こす可能性がある。
軽症(経過観察や投薬のみで大丈夫なもの)を含めると起こる可能性は5-10%程度
重症(入院治療や手術が必要なもの、また生命にかかわるもの)は1%程度
後遺障害の例としてはイレウス(麻痺性腸閉塞)、膀胱炎、骨盤骨折などがある。

子宮や子宮頸部は、どうしても膀胱や腸と近いので、影響を受けてしまうのは仕方ないようだ。

それでも説明された感覚と、自分が体験した感覚の差は相当大きなものだった。

子宮頸がん1B1期CCRTによる放射線性膀胱炎

先生方には、抗がん剤治療と併用すると副作用がひどい人が多いと聞いたのだが、膀胱炎の症状は抗がん剤を始める前に現れたものだ。

放射線治療を始めた週に抗がん剤も始める予定が、次女が風邪をひき、まだ母乳をあげたかったので一週間遅らせてもらうことにした

最初は少し、尿道がピリピリする程度だったが、先生に言うと、

「そんなに早く放射線治療の影響は出ないと思うので、普通の膀胱炎かもしれない。しっかり水分をとって下さい。」

と言われた。

しかし、これまでどんなに体調が悪くても膀胱炎になりかけた事もなく、半日以上トイレに行くのを忘れる事もあるくらい、膀胱には自信(?)があった。

絶対放射線の影響だ…

どんどん症状はひどくなる。

放射線治療6回目(1回目から10日後)頃から異変を感じ始め、徐々に

・尿の出始めに尿道が痛い
・尿の最後も尿道が痛い
・座った時、歩いた時、尿道の出口が擦れただけで飛び上がりたくなる程痛い。
・尿を貯められない。すぐにトイレに行きたくなる。

尿で膨らんでいた膀胱が、排尿することで萎み、その壁同士がぶつかるのか痛みを感じる。

とにかく膀胱や尿道がただれる、そんなイメージだった。

後で書く、腔内照射(ラルス)でもっとひどくなり、

・真っ赤ではないが、オレンジ色みたいな尿になる。

・一番ひどい時は、小さな血の塊が尿に混じった。

この症状は治療中ずっと続くことになる。

放射線治療が終わって3週間もすれば、ほとんど軽快していた記憶があるが…。

CCRT治まらない膀胱炎症状で泌尿器科へ

放射線科、婦人科、両方の先生の反応から感じていたのは、対処法が無い、ということ。

どうですか?と聞かれ、膀胱炎が辛い、と答えても、治療中だから仕方がないです、と言われてしまう。

下痢に対しては薬をくれたが、膀胱炎は泌尿器科に行って下さいと言われたので、同じ病院内の泌尿器科へ予約をとった。

そして、泌尿器科の先生にも、

「放射線治療の影響でしょうね。」

と言われて終わる。

数回通って、抗生物質をもらったり、膀胱におしっこを貯めておけるように、過活動膀胱の薬・ベオーバ錠を処方してもらうも、なんとなく効いてるかな?程度だった。

半日以上トイレに行かなくても平気だったのに、1時間持たない時がしょっちゅうになり、夜間も毎日おしっこで2度は起きた。
(治療中と治療後で2回オネショも経験した。)

トイレに行っても、おしっこを出すのに時間がかかる。
ゆっくり細くしか出ない出切った感じがしなくて、力をいれたりしてみた。
いつも残尿感があり、それがまた次の尿意にすぐに繋がってしまう

尿道、出口の痛みには何もできない、と言われたので、薬局へ行きフェミニーナ軟膏を買ってみたり、


拭いてもおしっこが滲みて痛いので、携帯ウォシュレットを持ち歩いたりした。


全て『やらないよりはマシ』程度だったが、治療法が無いなんて信じられない程痛く(排尿で鳥肌が立つ)、少しでもマシになるのなら、やるしかなかった。

ほとんどの人が経験する副作用、下痢

放射線 副作用

放射線治療の際、正常の組織も影響を受けるため、下痢はほぼ皆に現れる症状、と聞いていた。

私は軽い便秘にはなりやすいが、お腹は弱くなく、自分が下痢になんてなるのかな?と思っていた。

それが1週間経ち、どんどん雲行きが怪しくなる。
放射線治療を15回程した頃(初回から約20日後)には、おしっこの度に水下痢も出るようになり、下痢止めを処方してもらう。

下痢止めを飲んで、やっと日に5-6回程度だろうか…
放射線治療から1ヶ月経つ頃には、寝ている間に漏らす、トイレに間に合わず漏らす、という事が起きた。
冗談ではなく、オナラと便の差がわからない。

抗がん剤治療と腔内照射の影響も大きいと思うが、後半は便を漏らしても大丈夫なように生理用ナプキンを付けたりしていた。

何をしていても突然便意に襲われる
買い物中、運転中、常にトイレがどこにあるか意識していた。

膀胱炎より下痢の方が、治療終了後も長く続いた
(授乳を再開したいから)自己判断で下痢止めをやめてしまったのも原因か…。

治療後、半年が経っても1日出ない時もあるが稀で、日に3-4回トイレに走るほうが多い。

放射線科の先生によると、治療後半年以降、血便が出たり腸閉塞を起こしたりする人がいるそうだが、今のところそのような症状はない。

食事をとると1時間程でトイレにいく。水分を摂りすぎたり、脂の多いものをたくさん食べるとすぐ下す。

それでも便が出なくなるよりは良いそうで、腸閉塞にはなりたくないので、気を付けたいと思っている。

その他の副作用、皮膚の痒みや荒れ、脱毛

放射線を当てている場所の皮膚が荒れたり、かゆくなる人もいるらしく、放射線科の看護師さんが時々気にかけてくれたのだが…
私は全く感じなかった。
もし荒れたらワセリン等を塗るとマシかもしれないと言われた。

それと、放射線が当たる範囲の脱毛…これはあった。
下腹部の毛が抜け、下の毛も上の方は抜けた。
下腹部は抜けてラッキーと思っていたし、下の毛も全て抜けるわけではないので、不自然さもなく気にしていなかったが、治療終了した数ヶ月後にはほとんど元通りになってしまった。
お腹の毛は、治療前に比べたら薄くなっているかもしれない。

でも私にとって、下半身の脱毛は全然問題ではなく、放射線治療の怖さは、やっぱり目に見えない部分のダメージだと思う。

治療後すぐは大丈夫でも、今後何年も放射線の影響を気にしなくてはならない。

人口肛門になる可能性もあるし、子宮頸がん治療の怖さを知ってもらえたらと思う。

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