ガンと暮らす四人家族
〜私と娘の闘病記〜
子宮頸がん

【断乳】検査(CT,MRI)と抗がん剤治療のための断乳

最初はCTとMRIを撮るときに使う造影剤のための断乳からスタート

CTやMRIを撮る際の造影剤は、断乳しなければならないと説明を受けた。

結実が産まれた時、当たり前に母乳育児ができると思っていた私は出鼻を挫かれた。

全然吸わない、そして吸わせようとすると泣く。
吸いにくいのかと乳頭保護器をつけたりして頑張ったが、大泣きされる事ばかりで搾乳して与えるようになり、それもほとんど出なくなってミルクだけになって…
母乳育児の夢は叶わなかった。

次女は産まれた翌日、初めて授乳した時から問題なく吸える子で、
子宮頸がんがわかった頃には完全母乳になっていた。

夢に見た母乳育児。
おっぱいを一生懸命吸う姿が何とも言えないくらい可愛い。

結実の時には必要なかった授乳ケープも大活躍。
そんな事も嬉しかった。

哺乳瓶や搾乳器を洗う手間もない。
お腹がすいていそうならすぐに与え、吸っている内に疲れて眠ってしまう。

幸せな時間だった。
母親として達成感もあったし、とても満足していた。

しかし造影剤後は48時間は授乳しないよう言われた。

自分で調べたら授乳しても問題ない、と書かれていたりもしたけど、
看護師の方に聞いたら、

「了承してもらえなければ、検査できません。」

と言われてしまい、
自己判断で授乳するのも怖いのでミルクを与えることに…

これが…飲まない。

仰け反って大泣きし、哺乳瓶が口に入ると嘔吐反射を起こす。

悲しくて泣けてくる。

私だって母乳を与えたい。
でも与えられない。

これまで自信にみなぎっていたのに、次女と一緒に泣くことしかできなかった。

何時間も飲めないと、さすがにお腹がすいて仕方なく飲む。

なんとか48時間頑張って、そのままミルクにすれば良かったのかもしれないが、
抗ガン剤が始まれば2ヶ月程飲ませる事ができなくなるので、

CTをして48時間と、
その翌週MRIをした後48時間はお互い泣きながら過ぎていった。

抗がん剤が終われば、また授乳再開できるかもしれない…搾乳しては捨てる日々

 

最初の抗ガン剤をする直前、これが最後になるかもと婦人科の待合なのに授乳して動画を撮った。

こんなにおっぱいが好きなんだから、
もし2ヶ月あいてしまっても、きっと飲んでくれるんだろう…

幸せな時間を、また早く味わいたかった。

私の治療と結実の入院が重なったことで、
朝早く次女と2人家を出て、夜はまた次女と2人で帰ってくるなり大急ぎでお風呂に入り、寝るような生活。

そんな中でも母乳が絶えないように搾乳しては捨てていた。

2ヶ月経つ頃には、朝晩の2回程しか搾れていなかったけど、それでも授乳を再開すればまた母乳量が増えるかもしれないし、と思って出なくならないよう搾乳していた。

 

放射線と抗がん剤の副作用のための薬も、早々に自己判断で中断する

 

治療の副作用のために薬を飲んでいたのも、その薬をやめて1週間経たないと授乳できないと聞いて、
まだ副作用は治まっていなかったけど、治療が終わってすぐ飲むのを止めた。

次女が泣いたのは最初の1週間程で、段々哺乳瓶にも慣れていき、治療が終わる頃には何の違和感もなくミルクを飲んでいた。

治療を終え、薬も止めて1週間…

とうとう授乳を再開できる時が来た。

 

2ケ月も断乳して、授乳を再開できるか…?

 

ドキドキしながら久しぶりにおっぱいを咥えさせてみる。

一瞬咥えたものの、気にくわなかったらしく吸うのを止め、その後は顔を背けた。

ああ、そうか…

一生懸命哺乳瓶に慣れたんだもんね。
あんなにたくさん泣いてもおっぱいをもらえず、わけがわからないまんま慣れるしかなかったもんね。

次女が頑張った結果なんだろう。

何となく予想はできていたけど、やっぱり悲しかった。

それから何回も時間をあけ、日をあけて試してみたけど、世程お腹がすいてる時以外吸うこともなかった。

お腹がすいて泣いている子に、母乳を飲ませたいがために無理矢理ミルクを飲ませないなんて事はできるはずもなく…

1歳手前まで、1回50ccぐらいしか出なくなっても搾乳して与えていた。

あの授乳の幸せが忘れられないのか、諦められないのか。

もうそろそろ止めてもいいんだけど…と思いながら、
少しでもミルク代も浮くんだし、と自分の中で言い訳して毎日少ししか出ない母乳を搾っていた。

(閉経してるのに不思議だが、治療後約1年経っても絞ればまだ出る。栄養面はわからないが、飲んでくれていたらまだまだ出ていたんだろうなと思う。)

子宮 自覚症状
子宮頸がんの初期症状・自覚症状について 子宮頸がん検診や初期症状・自覚症状について どれぐらいの人が子宮頸がん検査を定期的に受けているのだろう。 がんになっ...