ガンと暮らす四人家族
〜私と娘の闘病記〜
子宮頸がん

【産後】高度異形成から子宮頸がん発覚までの経過

子宮頸がん 1B1期

妊娠初期、病院へ行くとポリープが見つかり…

 

本来、年始は私の病院の診察予約を入れていた。

妊娠初期の健診で子宮頚部にポリープが見つかり、それが高度異形成というガンの手前の状態で…

住んでいる地域では、婦人科系の病気は、産科で通院している病院とは別の病院で診てもらわないとダメだった。

妊婦健診とは別に、違う病院の婦人科へ通院して経過観察し、妊娠6ヶ月の段階で治療は産後にしましょうということになった。

高度異形成からいきなりガンになるわけではなく、長い時間をかけてガンになっていく場合がほとんど、
と説明も受けていたし、

自分で調べても、自然分娩だと出産の際に組織が剥がれて?しまい、産後治っていた、なんて話も読んでいたので期待していた。

妊娠糖尿病になったりもして、
食事制限も行っていたので、そのことばかり気にかけてもいられなかったが…

ありがたいことに、特に問題なく無事出産することができた。

 

産後の健診で先生から気になる一言…

 

産後1ヶ月の産婦健診で内診中、

「そういえば◯◯病院(高度異形成で通院しているほうの病院)って産後行きました?」

先生に突然聞かれた。

「いえ…まだ予約日ではないので。
来月行きますけど、何かありましたか?」

と聞くと、

「そういうわけではないんですが、必ず行っておいて下さいね。」

と言われた。

それが結実の病院の日と被ってしまい、私の病院のほうを予約変更したにも関わらず、忘れてすっぽかしてしまっていたのだが、

結実の甲状腺がんがわかり、私もちゃんとしておかないとと思い病院に行くことにした。

 

出産で高度異形成が無くなってたら良かったのにな…

 

内診中に先生が、

「あらら…これは、う~ん…」

というような言葉を漏らした。

「コルポ用意して…」

 

「コルポスコピー」
腟の外にカメラ機器を置き、腟の奥にある子宮頸部を拡大観察する検査法

 

嫌な予感…

その後、診察室に入ると内診時に撮った画像を見せてくれて、

「ここ…
わかりますか?

妊娠中、最後に撮ったこの画像には無いんですが、(今日撮った画像は)ここができものみたいになってます。

細胞診をしてみないとわからないんですけど、

恐らく癌化してます。

2cmもないから、1B1期ってとこかな…

考える暇もない早さで

「まだお子さんの希望はありますか?3人目の…」

と聞かれたので、

「いえ、ないです。」

と即答した。

2度目の出産もやっぱり死ぬほど痛くて、

もう懲り懲りだと思っていたから。

30代後半だし、そもそも一人っ子でいいかな、と思っていたし、3人目なんてとても考えられなかった。

 

高度異形成では無く子宮頸がん(扁平上皮癌)になっていた…手術になるの!?

 

先生は、

「では子宮をとる手術をしましょうか。

入院期間は早くて10日ぐらいかな。
1ヶ月ぐらいかかる可能性もあるけど…
とにかく早いほうがいいから、今からなら手術の予約をとれるのは1ヶ月後だけど…どうですか?」

と聞いてきた。

先生が指定した週は、結実の手術がある週だった。

「その週は、子供の手術がある週なんです…」

そう言うと、

「そうか…
なら翌週なら大丈夫?
早くしたほうがいいからね。」

と言われた。

結実の手術が終わっていても、結実はどこまで回復しているのだろう…

私が入院したら次女は誰が…

答えられずにいると、

とりあえず手術の予約だけ入れておくから、

手術の日までにCTやMRIも撮らないといけないし、

その時までに予定を決めておいて。」

と言われた。

結実の病気がわかって1週間、

結実のことだけでも精神的にいっぱいいっぱい…

生後2ヶ月の次女もいて、

日常をこなすだけで、
普通のふりをするだけで精一杯だったのに…

なんで私までガンなんだろう。

結実の手術の翌週に私が手術するにしても、結実には付き添いがいるし、
恐らく次女の世話までは誰も手が回らないだろうと思い、病院帰りにそのまま市の子育て支援センターまで乳児院の説明を受けに行った。

どうせ考えても悪いことばかり想像する。

何かをして動いているほうが良かった。

手術をする前提で、乳児院の予約を入れてもらうことにした。

 

初めての造影CT

 

一週間後のCTは、結実と同じように造影剤を注射してのCTだった。

結実の時に先生が「少し体が熱くなったりするからね」と言っていたのを思い出した。

あんな小さい子が耐えていたのだから大丈夫だ。

そう思いながらも、副作用をたくさん説明されているので、なんだか怖くなってしまった。

結実はこれを2回はしている。
よく頑張ったな。

私が怖がってどうする!!
自分に渇を入れる。

一瞬、体が熱くなった感覚があったが、気のせいかと思うぐらいのものだった。
アレルギーが出る人もいるらしいので、何事もなく終わって安心した。

 

手術の他の選択肢CCRT(放射線治療+抗がん剤治療)

CTの後の診察で、
また手術日の話になった。

早く手術を受けたいが、
長女の手術の翌週となると、長女がどこまで回復しているか心配な事、
長女入院中は付き添いが必要で、入院期間もどうなるかわからず、
次女を乳児院に入れられる期間が一週間なので、私まで入院となるのは厳しいことを伝えた。

すると先生は、

「日本では河村さんの年齢や病期だと手術が一般的で、

手術だと卵巣の位置を変えられるから、追加治療で放射線を当てることになっても、卵巣には当たらないようにできるメリットもあるんだけどね、

海外では手術せずに、放射線と抗がん剤で治療することも多いです。

一応、治療成績は手術するのと変わらないと言われていますが、

卵巣にも放射線が当たってしまうから、治療後は更年期障害みたいな症状がでたりします。

これだと通院で治療することもできるんだけど…

放射線は30回近くを平日毎日通院してもらわなきゃいけない。

それと膣内から照射する治療もあって、

それはここではできないから、
3回ぐらいは遠い病院まで行ってもらうことになるんだけど…。」

と教えてくれた。

また決められなくて、次のMRIの時に返事をすることにした。

帰って夫と義両親に相談する。

みんな口を揃えて

「自分の後悔のないようにしたらいい。

入院期間が長くなっても、こっちは何とかするから心配しないで。」

そう言ってくれた。

癌といえば切って取ってしまうイメージだ。

私の亡くなった母も子宮体がんだったのだが、
子宮を全摘出した。

私も取ってしまいたかった。
そのほうが安心だしスッキリする。

でもそれは、手術でダメージを受けている結実を十分に構えない、ということになる。
生検のための手術でさえ、しばらく顔が傾いていたのに、今度は首の前側、端から端までの傷になるだろう…

気を遣ってしまう性格の結実が、精一杯お世話してくれる祖父母に、ちゃんと自分の要求を伝えられるのかな。

そもそも母親の私がいないなんて不安だろうし…

次女も小さいとはいえ、誰も知らない乳児院に入れなければならない…

でも手術をしなければ、ほとんどの問題をクリアできる。

調べてみたら、手術するとリンパ浮腫に悩む人も多いようだし…

この時の選択を数年後、数十年後に後悔するのかな…?

とても怖いけど、

結実にとって今回の手術は、人生の中でもの凄く大きな恐ろしい出来事だろう。

入院の付き添いはできなくても、やっぱり近くにいたい。

そう思ってCCRT(放射線治療+抗がん剤治療)を選ぶことにした。

【断乳】検査(CT,MRI)と抗がん剤治療のための断乳最初はCTとMRIを撮るときに使う造影剤のための断乳からスタート CTやMRIを撮る際の造影剤は、断乳しなければならないと説明...
子宮 自覚症状
子宮頸がんの初期症状・自覚症状について 子宮頸がん検診や初期症状・自覚症状について どれぐらいの人が子宮頸がん検査を定期的に受けているのだろう。 がんになっ...